核家族化が進み、家族と一緒に住まず、一人暮らしや高齢の夫婦二人で暮らす世帯が増加している。体力の衰え、病気など様々な不安を抱える高齢者にとって、支えとなってくれるのが介護サービスだ。『花舞・さかえ』は、高齢者や障がいをもつ人への訪問介護を通し“心のかようサービス”を心がけている。
生稲晃子(以下、生稲)
こちらの事業所ではどういったサービスをされているのですか?
北村 仁(以下、北村)
高齢者への訪問介護、居宅支援が中心です。7月(2016年)から障がいをもつ方への居宅サービスも始めました。ホームヘルプですので、食事のお手伝いであったり、買い物、掃除などの家事手伝いや、入浴・排せつなどの身体介護などを行っています。
生稲
介護というのは大変なお仕事だと感じます。
北村
訪問介護にもいろいろなサービスがありますが、特に入浴介助などは大変ですね。調理・買い物などは、介護しておられるご親族にとってもそれほど負担にはなりませんが、身体介護となると私どもの助けを求めてこられます。体の大きな高齢者の方の入浴介助は大変な仕事ですが、気持ちよく笑顔になっていただきたいと、誠心誠意努めています。
生稲
ヘルパーさんは女性が多いのですか?
北村
当社には12人のスタッフとサービス提供責任者がおりますが、ほとんどが女性です。しかも子育てを終えた、年齢的にはやや高齢の女性が主力です。若いヘルパーの方が体力があっていいと思われるでしょうが、契約者の方と話が合うのは高齢のヘルパーなのです。特に1人暮らしをされている方は、話し相手もあまりいなくて、おしゃべりをするのを楽しみにしていらっしゃるのですよ。そういう方にとっては、若いヘルパーより自分と年の近いヘルパーのほうが話しやすいように感じます。
生稲
体力的に若いヘルパーさんの方がいいと思っていましたが、サービス提供だけでなく、心のケアも大事ですよね。
北村
小さな事ですが、私どもでは契約者様とどんなに親しくなっても、苗字にさん付けで呼ぶ事を徹底しています。「おじいちゃん」「おばあちゃん」はタブー。自分達と同じこの地で生きてきた人生の先輩として、敬う気持ちを大切にしたいと思っています。と同時に、けじめをつけて一線をひく事で、お互いにプライベートに踏み込み過ぎないようにしているのです。
生稲
なるほど。今後の事業展開で、考えておられる事がありましたらお聞かせください。
北村
そうですね。訪問介護一本から、ケアプラン作成サービスも開始したいと思っています。あと、介護保険などで対応しきれない、さまざまなサービスに対応していきます。たとえば障がいをもつ子の学校への送迎や、放課後デイサービスへの送迎などは既に始めています。日曜日に4,5時間預かって公園で一緒に遊んだり、電車の好きな子ならずっと電車に乗っていた時もありました。毎日のお世話で、親御さんもへとへとに疲れておられます。身体だけでなく、心の支援も必要でしょう。介護サービスは、かかわった方々皆さんの笑顔を守る仕事ですので、ぜひ私どものサービスをご利用ください。